朝起きたら亡くなっていた場合の対処法!警察を呼ぶ流れとやるべきこと

朝起きたら亡くなっていた
監修
行政書士法人杉山事務所
所属行政書士会:大阪会 / 登録番号:22260069

朝、目を覚ましたときに大切なご家族が布団の中で亡くなっていたら、誰しもがパニックに陥り、どうすればよいのか分からなくなるものです。このような突然の事態に直面したとき、まず警察を呼ぶべきなのか、それとも救急車を呼ぶべきなのか、迷う方も少なくありません。自宅での急逝は、落ち着いて手順を踏むことが何よりも大切です。この記事では、朝起きたら亡くなっていた場合にとるべき具体的な手順や、警察への連絡、事件性の有無を調べる検視の流れ、その後の手続きまで、終活の専門家が分かりやすく解説します。

目次

朝起きたら亡くなっていた時にまず行う初期対応と連絡先

自宅で家族の死亡を確認した時に最初に取るべき行動

朝起きて、大切なご家族の様子がいつもと違う、あるいは息をしていないことに気がついた場合、まずはパニックを抑えて冷静に現状を確認する必要があります。自宅で突然亡くなっているのを発見した際、最初の数分間に行うべき初期対応は、その後の手続きだけでなく、ご遺族が不要なトラブルに巻き込まれないためにも極めて重要です。慌てずに、まずは以下の3つのステップに従って行動を起こしてください。

  1. 生死の状況を確認して救急か警察かを判断する
  2. 救急車または警察に速やかに電話連絡を行う
  3. 警察や医師が到着するまで遺体には絶対に触れない

生死の状況を確認して救急か警察かを判断する

ご家族の異変に気づいたら、まずは本当に亡くなっているのか、それともまだ意識を失っているだけなのかを確認します。体に呼びかけたり、肩を軽く叩いたりして反応があるか確かめてください。さらに、胸や腹部が上下に動いて息をしているか、手首や首筋の脈拍があるか、体に少しでも温かみがあるかを確認します。もし、体がまだ温かい場合や、かすかでも息をしている、あるいは生死の判別が自分でつかないという場合は、1分1秒を争う状況です。迷わず救急車を呼びましょう。一方で、すでに体が完全に冷たくなっている、関節が硬直して動かない、皮膚に死後斑(紫色の斑点)が出ているなど、誰の目から見ても明らかに息を引き取っていると判断できる場合は、蘇生措置を行うことはできません。この場合は、救急車ではなく警察に連絡を行うことになります。

救急車または警察に速やかに電話連絡を行う

生死の判別がつかない、あるいはまだ生きている可能性がある場合は、すぐに「119番(救急)」へ連絡します。電話口で「家族が布団の中で倒れていて、意識がありません」と状況を伝えてください。救急隊が到着し、すでに死亡していると確認された場合は、救急隊から警察へ連絡が入り、そのまま警察への引き継ぎが行われます。一方で、明らかに亡くなっていると判断できる状況であれば、救急車を呼んでも搬送してもらうことはできず、結局は警察への引き継ぎで時間がかかってしまうため、最初から「110番(警察)」に連絡して問題ありません。110番に電話がつながったら、「朝起きたら同居している家族が布団の中で冷たくなっており、すでに亡くなっているようです」とありのままを伝えてください。自宅での突然死は、病気療養中などで医師が看取った場合を除き、法律上「異状死」として扱われるため、必ず警察が介入することになっています。状況に応じた連絡先と対応は以下の通りです。

連絡先 状況の目安 到着後の対応
救急車(119番) 体に温かみがある、わずかに息があるかもしれないなど生死が判別できない時 救急隊員による心肺蘇生などの応急処置、または速やかな病院への搬送
警察(110番) 体が完全に硬直している、冷たくなっているなど明らかに息を引き取っている時 警察官による現場状況の確認、事件性の有無を調べる検視の手続き

警察や医師が到着するまで遺体には絶対に触れない

家族が亡くなっているのを見つけると、取り乱して「起きて!」と体を激しく揺さぶったり、抱きしめたり、乱れた布団や衣類を整えてあげたくなるのが遺族の心理です。しかし、警察や医師が自宅に到着するまでは、ご遺体には「絶対に触れない、動かさない」ようにしてください。なぜなら、自宅での急死は事件性(他殺や事故、無理心中など)の可能性を視野に入れて捜査されるため、ご遺体が発見された部屋全体が「現場」として扱われるからです。遺体の向きを変えたり、布団をずらしたり、周囲の物品を片付けたりしてしまうと、本来の死因の判断が非常に難しくなってしまいます。さらに、不自然にご遺体や部屋の状況が動かされていると、警察から「事件の証拠を隠滅しようとしたのではないか」と無用な疑いをかけられ、遺族が厳しい取り調べを受ける原因にもなりかねません。辛いお気持ちは重々察しますが、警察が到着して現場の検証が終わるまでは、現状をそのまま維持してください。

ニコニコ終活アドバイザーからの一言アドバイス
突然のことでパニックになり、どうすればいいか頭が真っ白になってしまうのは当然です。ご遺体に触れたり部屋を片付けたりせず、まずは深呼吸をして、そっとその場に留まり、警察や救急の指示を待つことがご家族を守る一番の方法です。

警察が介入する自宅死での検視から死体検案書受け取りまでの流れ

自宅で亡くなった場合に行われる警察の調査と手続き

警察に連絡をすると、間もなく複数の警察官が自宅にやってきます。パトカーが自宅前に止まったり、警察官が家に入ってきたりすると、「まるで大きな事件を起こしてしまったかのようだ」と近所の目も気になり、不安と恐怖でいっぱいになるでしょう。しかし、これは自宅での突然死において避けては通れない、法律で定められた通常の手続きです。警察が到着してから、ご遺体が引き渡されるまでの具体的な流れは以下の通りです。

  1. 警察官による現場検証と遺族への聞き取り調査
  2. 医師や検視官による死因特定のための検視の実施
  3. 事件性がないと判断された後の死体検案書の交付

警察官による現場検証と遺族への聞き取り調査

警察官が自宅に到着すると、すぐに現場検証(実況見分)が始まります。ご遺体が発見された寝室を中心に、室内の状況写真を撮影したり、不審な物や争った形跡がないかなどを細かく調査します。これと並行して、第一発見者であるご遺族に対して詳しい聞き取り調査(事情聴取)が行われます。質問内容は「何時頃に異変に気づいたか」「最後に生前の元気な姿を見たのはいつか」「どのような持病があり、どこの病院に通っていたか」「最近の様子や言動に変わったところはなかったか」など多岐にわたります。時には「金銭的な悩みはなかったか」「親族間でトラブルはなかったか」といった、プライベートに深く踏み込んだ質問もされます。犯人扱いをされているようで不快に感じるかもしれませんが、警察官は事件性を否定するための材料を集めているだけですので、嘘を突かず、知っている事実をありのままに答えてください。

医師や検視官による死因特定のための検視の実施

現場の調査と並行して、警察の「検視官(けんしかん)」や、警察から委託された「警察医(けいさつい)」などの医師が集まり、ご遺体の状態を調べる「検視(けんし)」と「検案(けんあん)」が行われます。これは、ご遺体の外観(外傷の有無、瞳孔の状態、死後硬直や死後斑の広がり具合など)を詳細に観察し、他殺や事故の可能性がないかを医学的・法的に確認する作業です。検視の結果、事件性が全くなく、持病などの死因がはっきりと特定できれば、検視はその日のうちに終了します。しかし、外観の観察だけではどうしても死因が特定できない場合や、薬物摂取、あるいは事件の疑いが1%でも拭いきれない場合は、より詳しい死因を特定するために、ご遺体を一度警察署や大学の法医学教室へと移し、行政解剖や司法解剖が行われることがあります。解剖が必要になった場合、ご遺体の引き渡しまでに数日を要することがあります。

事件性がないと判断された後の死体検案書の交付

検視や解剖がすべて終わり、事件性がないことが立証され、死因が法的に特定されると、ようやく「死体検案書(したいけんあんしょ)」が交付されます。死体検案書とは、病院で治療中に亡くなった場合に医師から発行される「死亡診断書」と同じ役割を持つ書類であり、これを受け取ることで、ようやく役所への「死亡届」の提出や、葬儀、火葬の手続きに進むことができます。なお、この死体検案書の発行にあたっては、医師による検案料(死体検案費用)が発生します。検案料の相場は地域や解剖の有無によって異なりますが、一般的に3万〜10万円程度であり、これはご遺族の実費負担となります。また、病院で発行される死亡診断書と、警察介入後に発行される死体検案書には、以下のような違いがあります。

項目 死亡診断書 死体検案書
発行される条件 医師が診療中の病気やケガで、治療に関連して亡くなったことが明らかな場合 自宅での急死や事故死など、医師の診療外で突発的に亡くなり死因が不明な場合
発行する人 故人様を直接治療していた主治医や担当医師 検視に立ち会った警察医、または地域の監察医
手続きの期間 死亡確認後、その場ですぐに発行されることが多い 警察の検視や調査を経てから発行されるため、数時間〜数日かかる

ニコニコ終活アドバイザーからの一言アドバイス
警察の調査や、死体検案書の発行費用など、予期せぬ出来事と出費が重なり、心身ともに疲れ果ててしまうご遺族はとても多いです。故人様のかかりつけ医の「診察券」や「お薬手帳」を警察にすぐ見せられるよう手元に準備しておくと、持病の証明になり検視が早く終わる傾向があります。

警察から遺体が引き渡された後に進めるべき葬儀社の手配

ご遺体の搬送と葬儀の準備をスムーズに進めるための手順

警察による検視が終わり、事件性がないと判断されると、ご遺体は無事にご遺族のもとへ引き渡されます。しかし、警察署の霊安室にご遺体をずっと安置しておくことはできません。警察から引き渡しの許可が出た瞬間から、ご遺族は速やかにご遺体を別の場所へ移動させるための段取りを踏む必要があります。ここからの流れは以下の通りです。

  1. 警察から遺体引き渡しの許可と連絡を待つ
  2. 遺体を安置場所まで搬送してくれる葬儀社を手配する
  3. 葬儀社と相談して安置場所の決定と今後の段取りを決める

警察から遺体引き渡しの許可と連絡を待つ

警察官や医師による検視作業、書類の作成が完了すると、警察から遺族に向けて「ご遺体の引き渡し準備が整いましたので、迎えにきてください」という連絡が入ります。ご遺体は警察署内の霊安室に一時的に安置されていることが多く、ご遺族は自分たちの手で(実際には手配した葬儀社の寝台車で)ご遺体を引き取りに行く必要があります。警察からの正式な引き渡し許可の連絡があるまでは、たとえ事前に葬儀社が決まっていたとしても、ご遺体を動かすことはできません。そのため、警察の検視結果を待っている数時間の間を利用して、複数の葬儀社を比較・検討しておくことが、その後の動きをスムーズにするコツです。

遺体を安置場所まで搬送してくれる葬儀社を手配する

警察から「引き渡し可能」の連絡が来たら、すぐに葬儀社に連絡を取り、警察署へご遺体を迎えに来てもらうよう「寝台車の手配」を依頼します。この際、非常に重要な注意点があります。それは「警察署で紹介される葬儀社を、そのまま利用する必要は全くない」ということです。警察署のロビーや霊安室などで「お困りでしょうから、こちらの葬儀社にお願いしましょうか?」と声をかけられることがありますが、これは警察が便宜上、地域の葬儀社を紹介しているに過ぎません。紹介された葬儀社に流されるまま依頼をすると、相場よりも高額な搬送費用や葬儀費用を請求されるトラブルが非常に多く発生しています。「すでに決めている葬儀社がありますので、自分たちで手配します」とはっきり断り、自分で選んだ信頼できる葬儀社に連絡をして、警察署まで迎えに来てもらいましょう。

葬儀社と相談して安置場所の決定と今後の段取りを決める

葬儀社の寝台車が警察署に到着したら、ご遺体をどこへ安置するかを葬儀社の担当者と相談して決めます。主な安置場所の選択肢としては「ご自宅」または「葬儀社や斎場の専用安置室(保冷設備が整った部屋)」の2つが挙げられます。最近では、マンションなどの集合住宅でエレベーターにご遺体を乗せられない、近所に亡くなったことを知られたくない、部屋が狭くてスペースがないといった理由から、自宅ではなく葬儀社の安置室に直接搬送・安置するケースが主流となっています。ご遺体の安置が完了した後、葬儀の日程やプラン、見積もりなどの具体的な打ち合わせに進むことになります。大切なご家族を失った悲しみと疲れの中で、高額なお葬式の契約を次々と決めるのは非常に大きな負担です。可能であれば、生前の元気なうちから希望の葬儀社やプランを決めておく「終活」をしておくことが、ご遺族の最大の救いになります。

ニコニコ終活アドバイザーからの一言アドバイス
警察から引き渡された後は、精神的にも体力的にも限界に達している状況です。葬儀社の手配を急かされても焦る必要はありません。まずは搬送と安置だけを葬儀社に依頼し、「葬儀の具体的な内容や見積もりについては、明日落ち着いてから話し合わせてください」と伝え、一晩ゆっくり体を休める時間を確保しましょう。

朝起きたら亡くなっていた場合に関するよくある質問

警察を呼んだら逮捕されたり事件扱いになったりしますか

朝起きて家族が亡くなっていた際、警察を呼ぶことに対して「自分たちが疑われるのではないか」「逮捕されてしまうのではないか」と強い恐怖を感じる方はとても多いです。しかし、事件性がなければ逮捕されることも、罪に問われることも絶対にありませんので安心してください。自宅での急死において警察を呼ぶのは、あくまで日本の法律(医師法や刑事訴訟法)に定められた「死因を特定し、犯罪性の有無を確認するための通常の手続き」です。警察官からの質問に対して、取り乱さずに発見した時の状況や生前の体調について誠実に答えれば、数時間で現場検証は終了します。ご遺族が疑われているわけではありませんので、落ち着いて対応してください。

警察から紹介された葬儀社を断っても問題ありませんか

結論から申し上げますと、警察から紹介された葬儀社は、その場できっぱりとお断りして全く問題ありません。警察と特定の葬儀社が癒着しているわけではなく、身内を亡くして混乱している遺族への支援として葬儀社を提示しているだけです。しかし、紹介される葬儀社が必ずしも優良で低価格な会社であるとは限りません。むしろ、断りにくい心理を利用して高額な葬儀プランを提示してくるケースもあります。「身内で事前に決めている葬儀社がありますので、そちらに連絡します」と伝え、ご自身で選んだ葬儀社を警察署へ呼びましょう。もし、どうしても断りにくい場合は、警察紹介の葬儀社には「警察署から安置場所までのご遺体の搬送だけ」を依頼し、その後の葬儀自体は別の本命の葬儀社に依頼するという方法も可能です。

かかりつけ医がいる場合は警察ではなく病院に連絡すべきですか

もし故人様に持病があり、病院に定期的に通っていた、あるいは在宅医療(訪問診療)を受けていた「かかりつけ医」がいる場合は、対応が異なる場合があります。最後に医師の診察を受けてから24時間以内であり、かつ亡くなった原因がその持病(旧悪)によるものと医師が判断できる場合は、警察を呼ばずに、かかりつけ医が自宅で「死亡診断書」を発行することができます。まずはかかりつけの病院や主治医に電話をかけ、「自宅で息を引き取りました」と連絡して指示を仰いでください。ただし、24時間以上経過している場合や、持病とは全く関係のない不慮の事故・原因不明の急死などの場合は、かかりつけ医であっても死亡診断書を書くことはできず、通常通り警察(110番)を呼ぶことになります。

ニコニコ終活アドバイザーからの一言アドバイス
万が一の事態が起きた際、残されたご家族が迷わず、そして損をせずに対処するためには、やはり生前からの備えが不可欠です。ご自身やご両親の医療情報や、希望する葬儀社の連絡先をまとめたエンディングノートを一冊作っておくだけで、ご家族の負担は劇的に軽くなります。

まとめ

朝起きたら亡くなっていたという状況では、慌てずにまずは救急(119番)または警察(110番)へ連絡し、事件性を疑われないためにも遺体は決して動かさずに検視などの手続きを待つことが重要です。

大切なご家族の突然の死は計り知れないショックを伴いますが、その後に控える検視、死体検案書の発行、葬儀社の手配、さらには相続や死後事務といった手続きは非常に複雑であり、一人で抱え込むにはあまりにも大きな負担となります。

ニコニコ終活では、突然のご不幸への備えや生前の終活準備、身元保証、相続・葬儀に関するお悩みまで、全国どこからでも何度でも完全に無料で専門スタッフにご相談いただけます。ご家族とご自身の未来に安心を届けるために、まずはお気軽にご相談ください。

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