自宅に置くお墓(手元供養)の種類や費用と知っておくべき注意点

監修
行政書士法人杉山事務所
所属行政書士会:大阪会 / 登録番号:22260069
運営者
ニコニコ終活責任者 飯塚
ニコニコ終活(担当:飯塚)
相談対応毎月10,000件以上

自宅や室内に置いて故人を供養するお墓は自宅墓や手元供養と呼ばれ特別な許可や届け出は不要で安置できるのが最大のメリットです。インテリアに合わせてリビングに置けるデザインなど様々なタイプがあり近年人気を集めています。

ただしいくら自分の家であっても庭に遺骨を埋めることは法律に抵触する恐れがあるため室内の骨壺等で保管する必要があります。将来ご自身が管理できなくなった際の最終的な埋葬先について親族と話し合っておくことも大切です。

ニコニコ終活へご相談にお見えになる方からもお墓の継承者がいないため自宅で供養したいというお声を伺います。同時にいつまで自宅に置いてよいのか迷われる方も少なくありません。

この記事では自宅に置くお墓の主な種類や費用の目安からメリットや事前に知っておくべき注意点までを解説します。ご家族に最適な供養の形を見つけるための参考にしてください。

目次

自宅に置くお墓と呼ばれる手元供養の基本知識と選ばれる理由

自宅でお骨を保管し供養するスタイルは、現代の住宅事情や家族のあり方に合わせて急速に広まっています。ここでは、なぜ室内にお墓を置くことができるのか、そしてなぜ多くの方に選ばれているのかという基本知識を解説します。

特別な許可や届け出が不要で管理がしやすい仕組み

遺骨をお寺や霊園のお墓に納める際には、埋葬許可証という公的な書類が必要になります。しかし、火葬された後のご遺骨を自宅で保管すること自体には、特別な許可や役所への届け出は一切必要ありません。法律上、ご遺骨を自宅に置いておくことは手元供養という扱いになり、期間の制限もなく自由に安置することができます。そのため、複雑な手続きや審査を省き、ご家族のペースでゆっくりと故人と向き合うことができるのが大きな特徴です。お骨を自宅に連れ帰ることで、大切な方を亡くした直後の深い悲しみを少しずつ癒やしていく時間が持てるという精神的な効果もあります。

お墓の継承者不足により自宅墓が注目される背景

近年、少子高齢化や核家族化の影響で、先祖代々のお墓を継ぐ人がいないという問題が増えています。遠方にあるお墓の管理ができず、草むしりや清掃の負担から墓じまいを選択するご家庭も少なくありません。その結果、お墓を新しく建てるのではなく、自宅に小さなスペースを設けて供養する自宅墓という選択肢が注目されるようになりました。子や孫に将来のお墓の維持管理費や手間といった負担をかけたくないという親世代の思いやりも、自宅にお墓を置くスタイルが急速に普及している背景にあります。

自宅に置くお墓の主な種類と費用相場の比較

自宅に置くお墓には、お部屋の雰囲気や供養の仕方に合わせて様々な種類が用意されています。ここでは、代表的な3つのタイプのデザインの特徴と、おおよその費用相場を表で比較し、それぞれについて詳しく解説します。

種類特徴とデザイン費用の目安
墓石タイプミニチュアサイズの本格的な墓石の中に骨壺を納める約5万円〜10万円前後
モダン・家具調タイプリビングに馴染む木目調の祭壇やフォトフレームとセット約2万円〜8万円前後
ペンダント・オブジェタイプごく少量の遺骨をアクセサリーや小さな置物に納める約1万円〜5万円前後

本格的な供養ができるミニチュア墓石タイプ

屋外にある一般的なお墓を、そのまま両手で持てるほどの小さなサイズに縮小したようなデザインです。御影石などの本物の石材が使われていることが多く、室内にいながら重厚感と高級感を感じることができます。石の内部に小さな骨壺を納めるスペースがあり、そこに粉状にしたご遺骨を安置します。お墓参りのような本格的な祈りの場を自宅に作りたい方や、手を合わせる対象としてしっかりとした存在感が欲しい方に選ばれています。表面に汚れがつきにくいコーティングが施されているものも多く、お手入れが簡単なのも魅力です。

インテリアに馴染むモダンな家具調タイプ

現代の洋風なリビングや寝室に置いても違和感のない、スタイリッシュなデザインが特徴です。木製の小さなステージの上に、写真立て、一輪挿し、おりん、そしてデザイン性の高い小さな骨壺などがセットになっています。一見するとお墓や仏壇には見えないため、来客の目を気にすることなく、日常の生活空間の中で自然に故人を偲ぶことができます。お部屋のインテリアにこだわりがある方や、仰々しいお仏壇を置くスペースがないマンション住まいの方におすすめです。

常に身につけられるペンダントやオブジェタイプ

ご遺骨を粉末状にして、ごくわずかな量をペンダントのトップや、手のひらサイズの可愛らしいオブジェ(置物)に納めるタイプです。ペンダント型であれば、外出時や旅行の際にも常に故人と一緒にいるような安心感を得られます。最もコンパクトで場所をとらず、費用も比較的安価に抑えることができるため、お寺での供養と併用してご遺族それぞれが少しずつお骨を分けて持ちたいという分骨のケースにも適しています。

自宅に置くお墓を選ぶ3つのメリット

手元供養として自宅にお墓を置くことには、金銭面や精神面で多くの利点があります。ここでは、自宅墓を選ぶことで得られる具体的なメリットについて、大きく3つのポイントに分けて解説します。

  • 毎日身近な場所で故人を供養できる
  • 霊園や寺院に払うお墓の維持費がかからない
  • 引越しやライフスタイルの変化に合わせやすい

毎日身近な場所で故人を供養できる安心感

最大のメリットは、朝起きたときや夜寝る前など、いつでも好きなときに故人に話しかけ、手を合わせられることです。遠く離れた霊園まで足を運ぶ必要がないため、足腰に不安を抱える高齢の方や、日々の仕事や育児で忙しい方でも無理なく供養を続けられます。大切な人をすぐそばに感じられることは、残されたご家族の深い喪失感を和らげ、前を向いて生きていくための心の支えとなる効果もあります。

霊園や寺院に払うお墓の維持費がかからない経済性

一般的なお墓を建てる場合、墓石代や土地の使用料などで数百万円の初期費用がかかることが多く、さらに毎年数千円から数万円の管理費をお寺や霊園に支払い続ける必要があります。一方、自宅に置くお墓であれば、購入時の数万円から十数万円程度の費用のみで済み、その後の年間管理費などは一切かかりません。経済的な負担を大幅に減らすことができるため、残されたご家族の生活費や、将来のための資金を大切に守ることができます。

引越しやライフスタイルの変化に合わせやすい柔軟性

仕事の都合による転勤や、高齢になってからの介護施設への入居など、住環境が変わることは誰にでも起こり得ます。従来のお墓であれば、引越しのたびに遠方までお墓参りに行くか、高額な費用と複雑な手続きを経てお墓を移転(改葬)しなければなりません。しかし、自宅墓であれば、家具や荷物と一緒に新しい住まいへ簡単に持ち運ぶことができます。狭いアパートなどでも場所をとらず、現代の変わりやすいライフスタイルに非常に適応しやすい供養の形です。

自宅に置くお墓で後悔しないための注意点と対策

手軽でメリットの多い自宅墓ですが、後々トラブルになったり、途方に暮れたりしないためには、いくつかの重要な注意点を知っておく必要があります。ここでは、事前に確認して対策を立てておくべきポイントを解説します。

  • 自宅の庭に遺骨を埋める行為は法律違反になる恐れがある
  • 将来的に自分が管理できなくなった後の埋葬先が必要
  • 伝統的なお墓を希望する親族間でトラブルになる可能性がある

自宅の庭に遺骨を埋める行為は法律違反になる恐れがある

いくら自分の所有する土地や庭であっても、ご遺骨を勝手に土に埋めたり、砕いて撒いたりすることは墓地、埋葬等に関する法律という法律によって禁止されています。これに違反すると罰せられる可能性があるため細心の注意が必要です。自宅でご供養する場合は、必ず室内に安置し、骨壺や専用の容器に納めた状態で大切に保管しなければなりません。庭での自然葬をイメージされている方は、ルールを誤解しないよう十分に気をつけてください。

将来的に自分が管理できなくなった後の埋葬先が必要

今はお元気で自宅での供養ができていても、将来ご自身が亡くなったり、認知症などで管理ができなくなったりしたときのことを考えておく必要があります。ご遺骨をそのまま無縁仏として放置することはできないため、最終的にはお寺や霊園の永代供養墓(えいたいくようぼ)に合流させたり、海への散骨を依頼したりといった対策が必要です。あらかじめ自分亡き後のご遺骨の行き先を決め、ご家族や専門家に死後事務委任などで確実な手続きを託しておくと安心です。

伝統的なお墓を希望する親族間でトラブルになる可能性

手元供養は近年普及してきた新しい供養の形であるため、年配の親族や、伝統的なしきたりを重んじる方からはお墓に入れないなんて可哀想だといった反対意見が出ることも少なくありません。良かれと思って選んだ方法が、親族間の修復不可能なトラブルに発展してしまうケースもあります。自宅墓を選ぶ際は、自分一人で決めてしまうのではなく、事前に親族へしっかりと時代背景や経済的な理由を説明し、全員の理解を得ておくことが円満な供養に繋がります。

自宅に置くお墓に関するよくある質問

ここでは、自宅でお墓を管理することについて、初めての方が抱きやすい疑問や不安にお答えします。供養の形に正解はありませんが、安心感を持って選択するための参考にしてください。

手元供養をすると縁起が悪いというのは本当ですか

ご遺骨を自宅に置いておくと、成仏できないのではないか、風水的に縁起が悪いのではないかと心配される方がいらっしゃいますが、そのような宗教的な決まりや根拠はありません。仏教の教えにおいても、故人を身近に置いて偲ぶこと自体は決して悪いことではなく、むしろ毎日手を合わせて感謝の気持ちを伝えることの方が尊いとされています。ご遺族の心が落ち着き、前向きに生きられるのであれば、自信を持って自宅での供養を選んでいただいて問題ありません。

自宅墓に納めきれなかった遺骨はどう供養すればよいですか

ミニチュアの墓石やペンダントなどの小さな自宅墓には、すべてのご遺骨を納めきれないことがほとんどです。残りのご遺骨の供養方法としては、お寺や霊園の合祀墓(ごうしぼ)に納めて永代供養をお願いする、または専門業者に依頼して海などに散骨する、といった方法が一般的です。あるいは、すべてのご遺骨をパウダー状に粉砕(粉骨)して体積を減らし、少し大きめの骨壺にまとめて自宅に安置される方もいらっしゃいます。ご自身の予算やライフスタイルに合わせて最適な方法を組み合わせてください。

自宅に置くお墓のまとめ

自宅に置くお墓とは手元供養とも呼ばれ、特別な許可や届け出なしに室内で故人を身近に感じながら供養できる新しいスタイルです。

お墓の継承者不足や維持費の負担軽減といった現代のニーズに合致している一方で、将来ご自身が供養できなくなった際の最終的な埋葬先をあらかじめ確保しておくことが重要になります。

ニコニコ終活は全国対応で、何度でも完全に無料でご相談いただけます。自宅墓の選び方や将来の永代供養先の確保、親族間の調整などでお悩みの方は、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。

ニコニコ終活
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