墓じまいの流れを全6ステップで解説!トラブルを防ぐ手順と注意点

監修
行政書士法人杉山事務所
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墓じまいの流れは親族間の話し合いから始まり行政手続きや墓石撤去を経て新しい納骨先へご遺骨を移すまでの全6ステップで完結します。まずはご遺骨の引っ越し先を決め寺院や自治体での書類手続きを終えた後に解体工事へ進むのが正しい順番です。

費用負担や手続きの順番を間違えると親族間や寺院との対立に発展しやすいため事前の情報共有と慎重な準備が欠かせません。とくにお寺へお墓を返還する旨を申し出るタイミングや役所へ提出する改葬許可申請などの行政手続きは専門的な知識が求められる場面もあります。

ニコニコ終活の窓口でも親族への切り出し方やお寺への伝え方に関するお悩みが目立ち円滑に進めるための具体的な手順を求める声をお聞きします。ご自身だけで抱え込まずに正しい手順を事前に把握することが安心への第一歩です。

本記事では墓じまいをトラブルなく進めるための全体像と各工程でやるべきことや注意点を専門家の視点から分かりやすく解説します。最後までお読みいただくことで迷うことなくスムーズに準備を進められるようになります。

目次

墓じまいの流れは全6ステップで完結する全体像と期間の目安

墓じまいを進めるにあたって、まずは全体のプロセスを正しく把握することが非常に重要です。手続きの順序を間違えてしまうと、やり直しが発生したり、想定外の費用がかかったりする可能性があります。ここでは、計画を立てるために必要な期間の目安と、全体の手順を一覧でご紹介します。

墓じまい完了までの標準的なスケジュールと期間

墓じまいを思い立ってから、実際に新しい納骨先へご遺骨を移し終えるまでには、ある程度の時間がかかります。一般的には、ご親族間の話し合いから完了まで、概ね半年から1年程度の期間を見込んでおくと安心です。

急いで進めようとすると、ご親族の同意が得られないまま手続きを進めてしまったり、お寺との対話が不足してしまったりと、トラブルの原因になります。お彼岸やお盆など、ご親族が集まりやすいタイミングを見計らって話し合いを始め、ゆとりを持ったスケジュールを組むことをおすすめします。

全6ステップの進行手順一覧

具体的な作業を順番に進めていくための、全体像を整理します。墓じまいは以下の6つのステップに沿って進行していきます。

  • ステップ1:親族間の同意を得る
  • ステップ2:新しい納骨先を決定する
  • ステップ3:お寺や霊園への相談と書類の準備
  • ステップ4:行政手続きを行う
  • ステップ5:閉眼供養とご遺骨の取り出し
  • ステップ6:お墓の解体と新しい納骨先への納骨

これらの項目だけを見ると難しく感じるかもしれませんが、ひとつずつ順を追って進めれば決して難しいものではありません。次の項目から、それぞれのステップで具体的にどのような行動をとるべきか、詳しく深掘りして解説していきます。

墓じまいの流れステップ1から3:事前準備と手続きの基礎知識

墓じまい前半のステップでは、ご親族との合意形成や、移転先の選定、そして現在のお墓の管理者であるお寺や霊園との話し合いが中心となります。この前半部分をいかに丁寧に進めるかが、後々の手続きをスムーズにする鍵となります。

ステップ1:親族間での話し合いと全員の同意獲得

お墓はその家を象徴する大切な場所であるため、一部の人の独断で墓じまいを進めることは絶対に避けてください。後々の修復不可能な親族トラブルを防ぐためにも、まずはご兄弟やご親戚間で、墓じまいをする理由を丁寧に説明し、全員の同意を得ておくことが最初のステップです。

とくに話し合っておくべきポイントは以下の通りです。

  • なぜ墓じまいが必要なのかという背景(跡継ぎがいない、遠方でお参りできないなど)
  • 墓じまいにかかる費用の分担をどうするか
  • 取り出したご遺骨は今後どこでどのように供養していくか

これらを曖昧にしたまま進めると、後から反対意見が出て計画が白紙に戻ることもあります。全員が納得できるまで、時間をかけて話し合うことが大切です。

ステップ2:ライフスタイルに合わせた新しい納骨先の決定

現在のお墓からご遺骨を取り出した後、そのご遺骨をどこへ納めるのかをあらかじめ決めておかなければ、行政手続きに進むことができません。現代のライフスタイルに合わせて、様々な供養の形を選択することができます。

以下の表に、代表的な新しい納骨先の特徴と費用相場をまとめました。

納骨先の種類特徴費用相場
永代供養墓霊園や寺院がご家族に代わって永代にわたり管理・供養を行うお墓です。10万円〜50万円程度
納骨堂建物内に設けられたスペースにご遺骨を安置する屋内型の施設です。天候を気にせずお参りできます。30万円〜100万円程度
樹木葬墓石の代わりに樹木や花をシンボルとして、その周辺にご遺骨を埋葬する自然志向の供養です。20万円〜80万円程度
散骨(海洋散骨など)ご遺骨を粉末状にして海や山などに撒く方法です。お墓という形を残したくない方に選ばれます。5万円〜30万円程度

新しい納骨先(改葬先)が決定し、契約を済ませたら、その施設から必ず受入証明書、または使用許可証などを発行してもらいます。この書類は後の役所での手続きで必須となります。

ステップ3:現在のお寺や霊園への相談と必要書類の準備

新しい納骨先が決まったら、現在お墓がある寺院や霊園の管理者に、墓じまいをする旨を伝えます。いきなりお墓を解体したいと伝えるのではなく、これまでお墓を守っていただいたことへの感謝を述べつつ、跡継ぎがいないなどのやむを得ない事情を誠実に説明することが重要です。

寺院墓地の場合、お墓を撤去することは檀家をやめること(離檀)を意味します。この際、これまでの感謝の気持ちとして離檀料をお包みする風習がある地域や寺院もあります。法的に定められた支払い義務ではありませんが、円満に手続きを進めるための潤滑油となることも事実です。万が一、法外な金額を請求されて納得がいかない場合は、すぐに支払わず、冷静に話し合うか専門家に相談してください。

管理者から合意が得られたら、そこに誰のご遺骨が埋葬されているかを証明する埋葬証明書を発行してもらいます。

墓じまいの流れステップ4から6:行政手続きから解体工事と新しい納骨まで

後半のステップでは、役所での正式な許可の取得、宗教的な儀式、そして物理的なお墓の解体とご遺骨の移動を行います。ここからは事務的な作業や専門業者とのやり取りが多くなります。

ステップ4:役所での行政手続きと改葬許可証の取得

日本国内でご遺骨を別の場所へ移動させる(改葬する)には、法律に基づいた手続きが必要です。現在のお墓がある市区町村の役所に出向き、書類の手続きを行います。

役所の窓口、または郵送にて改葬許可申請を行います。この申請には、ステップ2で取得した新しい納骨先の受入証明書と、ステップ3で取得した現在のお墓の埋葬証明書が必要です。これらを提出し、内容に問題がなければ、役所から改葬許可証が交付されます。

この改葬許可証がなければ、現在のお墓からご遺骨を取り出すことも、新しい納骨先へ納めることもできません。改葬許可申請書自体は、多くの自治体の公式サイトからダウンロード可能となっています。

ステップ5:閉眼供養の実施とご遺骨の取り出し作業

行政の手続きが完了したら、いよいよお墓の解体に向けた準備に入ります。まず、石材店にお墓の解体・撤去工事の見積もりを依頼し、正式に工事を発注します。お寺によっては指定の石材店が決まっている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

工事に取り掛かる前には、ご先祖様の魂が宿っているとされる墓石から魂を抜くための宗教儀式である閉眼供養(魂抜き)を僧侶に依頼して執り行います。ご親族が立ち会い、僧侶にお経をあげていただいた後、石材店の手によってお墓のカロート(納骨室)を開け、ご遺骨を丁寧に取り出します。

ステップ6:墓石の解体撤去と新しい納骨先への納骨

ご遺骨を取り出した後、石材店が本格的なお墓の解体・撤去工事を行います。墓石を解体し、基礎部分まで完全に取り除いて、土地をきれいな更地の状態に戻します。更地になった区画を墓地管理者に返還することで、現在のお墓での一連の作業は終了です。

その後、きれいにしたご遺骨を新しい納骨先(改葬先)へ持参します。その際、ステップ4で取得した改葬許可証を新しい墓地等の管理者へ提出し、納骨を完了させます。これで墓じまいの全行程が無事に完了となります。

墓じまいの流れの中で発生しやすい3つのトラブルと対策

墓じまいは関係者が多く、お金や法律が絡むため、思わぬトラブルに見舞われることがあります。ここでは、現場でよく見られる3つのトラブル事例と、それを未然に防ぐための具体的な対策を解説します。

事前に起こりうる問題を把握しておくことで、精神的な負担を大きく軽減することができます。

親族間における費用負担や意見の対立

墓じまいの総額は数十万円から百万円を超えることも珍しくありません。この費用を誰が負担するのか、またお墓をなくすなんてご先祖様に申し訳ないと考える親族からの強い反対意見が出ることは非常に多いです。

対策としては、ステップ1の段階で時間をかけて話し合いを行うことに尽きます。見積もりを取得して具体的な金額を提示し、一人に金銭的負担が集中しないよう分割して負担する提案をするなど、現実的な解決策を模索してください。また、新しい納骨先をパンフレット等で見てもらい、手厚く供養されることを伝えて安心してもらうのも効果的です。

寺院からの高額な離檀料請求とコミュニケーション不足

お寺へ墓じまいを申し出た際、数百万円という法外な離檀料を提示されてトラブルになるケースが稀に存在します。これは、事前の相談なく一方的に墓石を撤去すると事後報告のように伝えてしまい、寺院側の感情を害してしまうコミュニケーション不足が原因であることも少なくありません。

対策としては、まずは日頃の感謝の気持ちを誠実に伝え、今後の管理が難しい事情を相談という形で切り出すことです。また、離檀料の相場は一般的なお布施の数回分である数万円から十数万円程度が目安とされています。お互いが納得できる落とし所を見つける姿勢が大切です。

石材店との見積もりや解体工事に関するトラブル

お墓の撤去工事を依頼する石材店との間で、見積もりよりも大幅に高い追加費用を請求されたり、工事が雑で隣のお墓を傷つけてしまったりといったトラブルが発生することがあります。

対策としては、可能な限り複数の石材店から相見積もりを取り、作業内容と費用項目が明確に記載されているかを確認することです。また、追加料金は一切発生しないかを契約前に必ず書面で確認するようにしてください。お寺の指定石材店がある場合は相見積もりが難しいこともありますが、その場合でも内訳の説明はしっかりと求めてください。

墓じまいの流れに関するよくある質問

墓じまいを進めるにあたって、多くの方が抱く共通の疑問をQ&A形式でまとめました。

墓じまいの見積もりはどのタイミングで取るべきですか

ステップ2で新しい納骨先を検討するタイミング、もしくはステップ3でお寺に相談する前後のタイミングで石材店へ見積もりを依頼するのが理想的です。全体でどれくらいの費用がかかるかを把握しておかないと、ご親族間での費用分担の話し合いがスムーズに進まないため、早めに概算を把握しておくことをおすすめします。

取り出したご遺骨の骨壺に水が溜まっていたり汚れたりしている場合はどうすればいいですか

長年お墓の中に安置されていた骨壺は、結露などにより内部に水が溜まっていたり、カビが発生していたりすることがよくあります。そのままでは新しい納骨先へ納めることができない場合があるため、専門の業者に依頼してご遺骨の洗浄や乾燥、必要に応じてパウダー状にする粉骨を行うのが一般的です。石材店や改葬先の施設が提携業者を紹介してくれることも多いので相談してみましょう。

お寺に指定の石材店がある場合、他の安い業者にお願いすることはできますか

寺院墓地や一部の民営霊園では、霊園での工事を行うことができる石材店があらかじめ決められている指定石材店制度が設けられていることがほとんどです。この場合、外部の安い石材店に依頼することは原則としてできません。もし見積もりが想定より高額だった場合は、石材店の担当者に内訳を説明してもらい、削れる項目がないか交渉してみることをお勧めします。

墓じまいの流れと手続きのまとめ

墓じまいの流れは、親族間の合意形成から始まり、新しい納骨先の確保、お寺への相談、役所での行政手続き、そして閉眼供養と解体工事を経て完了する全6ステップのプロセスです。

正しい順序で丁寧に関係者とコミュニケーションをとることが、不要なトラブルを防ぎ、ご先祖様を新たな場所へ穏やかにお移しするための最善の道のりとなります。

ニコニコ終活は全国対応で、墓じまいの進め方や費用に関するお悩みを何度でも完全に無料でご相談いただけますので、少しでも不安を感じたらぜひお気軽にお問い合わせください。

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