生前葬は何歳から行う?年齢制限の有無とおすすめのタイミング

生前葬 何歳から
監修
行政書士法人杉山事務所
所属行政書士会:大阪会 / 登録番号:22260069

生前葬に興味を持ち始めたものの、具体的に何歳から行うべきなのか、早すぎるのではないかと年齢の正解が分からず悩む方は少なくありません。

元気なうちに周囲へ直接感謝を伝えられる生前葬は、新しい終活の形として近年徐々に注目を集めています。結論から申し上げますと、生前葬を開催する年齢に決まりは一切なく、個人の自由なタイミングで実施することが可能です。

本記事では、実際に生前葬が行われることの多い年齢層や、定年退職、長寿の祝いといった具体的な人生の節目について詳しく解説していきます。

目次

生前葬を行う年齢に法的な決まりはなく何歳からでもOK

生前葬を検討する際、一番初めに浮かぶ疑問が開催年齢に関する制限です。ここでは、生前葬の法的な位置づけや、実際に皆様がどのような考えで開催を決断しているのかについて詳しく解説します。

法律や宗教上の年齢制限は一切存在しない

生前葬は一般的なお葬式とは異なり、役所への届け出といった法的な手続きや決まりごとが全くない自由なセレモニーです。そのため、何歳からでなければならないという制限はなく、ご本人の意思さえあれば20代でも80代でもいつでも実施できます。

また、宗教的な縛りも少ないため、無宗教形式で行われることが大半です。僧侶を呼んで読経を依頼するような伝統的な形式にとらわれず、音楽を流したり、食事を楽しんだりと思い思いの企画ができるのが最大の特徴です。ご自身の歩んできた人生に合わせて、自由な発想で作り上げることができます。

自身の意思と目的が明確になった時が最適な年齢

年齢の制限がないからこそ、ご自身がなぜ生前葬を行いたいのかという目的が非常に重要になります。目的が明確であれば、それがそのまま開催のベストなタイミングとなるからです。

お世話になった方に直接ありがとうを伝えたい、自分の人生の区切りとしてけじめをつけたいなど、その思いが強くなった時期こそが、その方にとっての最適な開催年齢といえます。世間の目や一般的な常識を気にしすぎず、ご自身の心の声に耳を傾け、大切な人たちとどのような時間を共有したいかを軸に考えてみることが大切です。

生前葬を実施する方が多い年齢層と人生の節目となるベストなタイミング

生前葬 何歳から?

では、実際に生前葬を開催している方はどのくらいの年齢層が多いのでしょうか。多くの方が選ぶタイミングを知ることで、ご自身の計画も立てやすくなります。具体的な実施時期として、主に以下の4つのタイミングが挙げられます。

  • 60代から80代のシニア層による長寿の祝い
  • 50代から60代にかけての社会的な区切りの時期
  • 余命宣告や病気の治療をきっかけとした時期
  • 体力があり元気な状態のうちに感謝を伝えるタイミング

還暦や古希など長寿の祝いを迎える60代から80代のシニア層

実際に生前葬を行う割合が最も多いのは、60代から80代のシニア層です。ご家族や親族が集まりやすいタイミングを活用し、お祝いと感謝を兼ねた会を開く方が多くいらっしゃいます。

還暦の60歳、古希の70歳、喜寿の77歳、傘寿の80歳といった人生の大きな節目は、周囲も集まる名目として納得しやすいため、生前葬の案内状を出しても受け入れられやすいという特徴があります。これまでの長い人生の歩みを振り返り、共に過ごしてきた方々へ感謝を伝える場として非常に適した年齢です。

定年退職を迎える50代後半から60代前半の社会的な区切りの時期

仕事に一筋で取り組んできた方が、定年退職を迎える50代後半から60代前半も生前葬を行う良いタイミングとして選ばれています。

会社関係の方々へのお礼と、これから始まる第二の人生のスタートを宣言する場として活用されます。ビジネスの人間関係を円満に整理し、これからは趣味や家族との時間を大切に生きていくという前向きなメッセージを伝えることができます。また、この年代であれば参加する同僚や知人も現役世代が多く、活気のある会になりやすいのも魅力です。

病気の治療や余命宣告を受け自身の残りの時間を意識した時期

年齢にかかわらず、病気の宣告を受けたことがきっかけで生前葬を決意する方も少なくありません。若い世代であっても、自身の命の期限と向き合った際に生前葬を選択されるケースがあります。

お葬式では自分の言葉で直接感謝を伝えることができないため、意識がはっきりしているうちに会いたい人に会っておくという切実な願いから開催されます。この場合は、ご本人の体調を最優先に考慮し、長時間の立食は避ける、参加人数を絞るなど、身体的負担の少ない形式を選ぶことが何より重要になります。

認知症などの不安を感じる前で体力に余裕がある元気な時期

近年増えているのが、全く健康に問題がないうちに生前葬を済ませてしまうという選択です。年齢にとらわれず、アクティブに動けるうちに計画を進める方が増えています。

認知症の不安や、足腰が弱って自由に出歩けなくなる前に、自分の思い描く通りのパーティーを開きたいという前向きな理由からです。生前葬の準備には、招待客のリストアップや会場との打ち合わせなど、想像以上の体力と気力が必要になります。そのため、心身ともに健康な状態であることは、理想の会を実現するための大きなアドバンテージとなります。

年齢に合わせて選ぶ生前葬の形式と一般的な費用の目安

生前葬は年齢や目的に応じて、様々な形式を選ぶことができます。ご自身の希望するスタイルがどの程度の費用になるのか、あらかじめ把握しておくことで具体的な資金計画が進めやすくなります。ここでは主な形式と費用の相場を表で分かりやすく比較します。

生前葬の主な種類とそれぞれの特徴的な違い

生前葬の形式に明確なルールはありませんが、大きく分けると会食形式、パーティー形式、セレモニー形式の3つに分類されます。ご自身の年齢や体力、招待するゲストの顔ぶれに合わせて最適なものを選ぶことが大切です。

形式特徴おすすめの年齢層や状況
会食形式レストランや料亭で食事をしながらゆっくり語り合う形式。高齢の親族が多い場合や、体力を温存したい70代〜80代の方。
パーティー形式ホテルなどの宴会場を貸し切り、音楽や映像を交えて賑やかに行う形式。友人や仕事仲間を広く招きたい50代〜60代の元気な方。
セレモニー形式葬儀場などを利用し、読経や焼香など従来のお葬式に近い流れで行う形式。宗教的な儀式を重んじる方や、厳粛な雰囲気でお別れをしたい方。

形式ごとの具体的な費用相場と費用の内訳

費用面も選ぶ形式や招待客の人数によって大きく変動します。ご自身の予算に合わせて無理のない範囲で企画することが、生前葬を成功させるための秘訣です。

形式費用の目安主な費用の内訳
会食形式10万円〜30万円程度飲食代、個室貸切料、招待状作成費、引き出物代
パーティー形式50万円〜150万円程度会場費、飲食代、演出費用(音響・映像)、司会者依頼料、装花代
セレモニー形式30万円〜100万円程度会場費、祭壇費用、読経・お布施(宗教者の場合)、返礼品代

生前葬では会費制(1万円〜1万5千円程度)にするか、主催者が全額負担するかによっても費用の持ち出し額が変わります。50代や60代の現役世代であれば会費制のカジュアルなパーティーも好まれますが、高齢の親族を多く招く場合は、おもてなしを重視した着席型の会食が選ばれる傾向にあります。

開催年齢にかかわらず生前葬を行うメリットと押さえておくべきデメリット

生前葬には素晴らしい魅力がある一方で、新しい価値観の行事であるために周囲との摩擦が生じるリスクも存在します。実施に踏み切る前に、以下のメリットとデメリットの全体像をしっかりと理解しておくことが重要です。

  • メリット:自分の言葉で直接感謝を伝えることができる
  • メリット:遺族の葬儀に関する負担を軽減できる
  • デメリット:親族や周囲からの理解が得られにくい場合がある
  • デメリット:生前と死後で費用が二重にかかる可能性がある

生前葬を自分らしい年齢で開催するメリット

生前葬を行うことで得られる恩恵は、ご本人にとってもご家族にとっても非常に大きいものです。元気なうちに行うからこそ実現できるポジティブな側面を深掘りします。

自分の言葉で直接感謝を伝えることができる

最大のメリットは、お世話になった方々と直接言葉を交わし、自らの口で感謝の気持ちを伝えられることです。通常のお葬式ではご本人は亡くなっているため、参列者の言葉を聞くことも、お礼を言うことも絶対に叶いません。生前葬であれば、思い出話をしながら笑顔で交流することができ、後悔のないお別れや区切りをつけることができます。

遺族の葬儀に関する精神的・経済的負担を減らせる

友人や知人とのお別れを生前葬という形で済ませておくことで、死後はごく親しい家族だけの密葬や火葬のみで済ませるという選択肢が生まれます。これにより、遺族が深い悲しみの中で慌ただしく大規模な葬儀の準備をする必要がなくなり、精神的にも経済的にも大きな負担軽減につながります。

生前葬を行う際に注意すべきデメリットと具体的な対策

新しい終活の形であるため、事前の根回しや準備を怠るとトラブルに発展する可能性もあります。どのようなデメリットがあるのかを把握し、対策を講じておくことが不可欠です。

親族や周囲からの理解が得られにくい

デメリットとして最も注意すべきなのは、生前葬という馴染みのない行事に対する親族や周囲からの拒否反応です。縁起でもないとお叱りを受けたり、自己満足ではないかと誤解されたりするケースがあります。この対策としては、事前にご家族や親族へ「なぜ生前葬を行いたいのか」という目的を丁寧に説明し、心からの賛同を得ておくことが最も重要です。

生前と死後で費用が二重にかかる可能性がある

生前葬を行ったとしても、人間が亡くなった際には必ず法律に基づいた火葬を行う必要があり、ご遺体の搬送や火葬費用、納骨費用といった最低限の出費は発生します。そのため、生前葬に予算をかけすぎると、死後の手続きに関する費用が不足してしまうという事態に陥りかねません。生前葬の予算を決める際は、死後の費用もしっかりと確保した上で、余裕を持った資金計画を立てるようにしましょう。

生前葬の開催年齢や何歳から行うかに関するよくある質問

生前葬を検討されている方から寄せられる、年齢やタイミングに関するよくある疑問とその回答をご紹介します。不安を解消し、前向きに準備を進めるための参考にしてください。

20代や30代などの若い年齢で生前葬を行うことは可能ですか

もちろん可能です。生前葬には法的な制限が一切ないため、20代や30代であっても全く問題なく開催できます。若い方の場合、重い病気の闘病中であることを機に開催されるケースや、海外移住などの人生の大きな転換期に、これまでのお礼を伝えるお別れ会のような形で生前葬に近いイベントを企画されるケースがあります。年齢にとらわれず、ご自身の思いを伝える場として自由にご活用ください。

親の生前葬を子供が企画する場合に気を付けることはありますか

ご高齢の親御様のために、お子様が発起人となって生前葬を企画し、プレゼントするケースも増えています。この場合、親御様ご本人の体力や健康状態を第一に考えることが最も重要です。長時間の立食パーティーなどは避け、休憩時間を十分に設けた会食形式にするなど、身体に無理のないスケジュールを組んでください。また、招待する方々のリストアップも親御様の交友関係を尊重しながら慎重に進める必要があります。

生前葬の年齢についてのまとめ

生前葬に「何歳から」という法的な決まりはなく、定年退職を迎える50代や、長寿の節目を迎える60代から80代のシニア層をはじめ、ご自身の人生の節目に合わせていつでも自由に開催できます。

ニコニコ終活アドバイザーとしての専門的な見解としては、生前葬の準備には労力がかかるため、体力や気力に余裕があり、ご自身の思いをしっかりと言葉で伝えられる元気な時期に計画を始めることを強く推奨いたします。

ニコニコ終活は全国対応で、生前葬の企画やご家族への説明のアドバイスなど、何度でも完全に無料でご相談いただけますので、開催のタイミングや形式に迷われた際はぜひお気軽にお問い合わせください。

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