死後事務委任契約を公正証書で作成する費用

死後事務委任契約公正証書費用
監修
行政書士法人杉山事務所
所属行政書士会:大阪会 / 登録番号:22260069
運営者
ニコニコ終活責任者 飯塚
ニコニコ終活(担当:飯塚)
相談対応毎月10,000件以上

おひとりさまや家族に負担をかけたくないとお考えの方にとって、亡くなった後の手続きを他者に託す死後事務委任契約は非常に有効な手段です。そして、その契約を確実なものにするためには公正証書での作成が推奨されます。

しかし、いざ手続きを進めようとしたときに、どれくらいの費用がかかるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。本記事では、公証役場へ支払う実費から、専門家へ依頼する際の手数料、さらに葬儀や遺品整理に備える預託金まで、死後事務委任契約を公正証書で作成する際にかかる費用について詳しく解説します。

目次

死後事務委任契約を公正証書で作成にかかる費用

死後事務委任契約を法的に確実で安全なものにするためには、公証役場で公正証書として契約書を作成することが最も安心できる選択です。ここでは、その手続きに必要となる費用の全体的な相場と、具体的な内訳について詳しく解説します。

費用の内訳は大きく分けて3つの項目が存在する

公正証書で死後事務委任契約を結ぶ際、必要となるお金は一つの場所にまとめて支払うわけではありません。手続きを進める上で、主に3つの異なる性質の費用が発生することをまずは理解しておきましょう。

死後事務委任契約を公正証書で作成する費用
  • 公証役場へ支払う費用
  • 専門家へ支払う報酬
  • 死後の実費となる預託金

これらの項目について、どのような目的で支払うのか、それぞれの相場や支払いのタイミングを順に確認していきましょう。

公証役場へ支払う基本手数料と正本謄本代

公正証書を作成する公的な機関である公証役場に対して支払う、法律で定められた実費です。

死後事務委任の契約内容や目的によりますが、基本となる公証人の手数料はおよそ11,000円が相場となります。これに加えて、作成した原本の写しである正本や謄本を発行するための用紙代がかかります。用紙1枚につき250円程度となっており、契約書は数枚から十数枚になることが多いため、数千円が加算されます。これらを合計すると、公証役場に直接支払う費用は15,000円から22,000円程度を見込んでおけば安心です。

行政書士や司法書士など専門家へ支払う報酬

契約書の文面を法律に則って作成したり、公証役場との面倒な打ち合わせを代行してもらうために、専門家へ支払う手数料です。

法律の専門知識がない方が、トラブルのない完璧な死後事務の契約書をゼロから作成するのは非常に困難です。そのため、行政書士、司法書士、弁護士などの専門家に依頼して手続きを進めるのが一般的です。この作成支援や手続き代行にかかる手数料の相場は、依頼する事務所の料金体系や、委任する死後事務の内容の複雑さによって変動しますが、およそ5万円から15万円程度が目安となります。

葬儀や遺品整理などの実費となる預託金

契約そのものにかかる費用とは別に、実際にあなたが亡くなった後の各種手続きや支払いをおこなうための資金です。

お葬式、お墓の購入や管理、お部屋の片付け(遺品整理)、病院や介護施設への未払い金の精算など、死後に必要となる実費をあらかじめ受任者(死後事務を任される人や法人)に預けておくお金を預託金と呼びます。ご希望されるご葬儀の規模や、お住まいの家財道具の量によって金額は大きく変動するため、10万円程度で収まることもあれば、100万円以上のまとまった資金が必要になることもあります。このお金はあくまで将来の支払いのために確保しておく性質のものです。

専門家へ依頼する費用と自分で行う費用の違いと注意点

少しでも初期費用を安く抑えたいと考え、専門家に頼まずにすべて自分で手続きをしようとする方もいらっしゃいます。ここでは、専門家に依頼する場合と自分で行う場合の費用の違いや、それぞれの注意点について比較します。

費用と手間のバランスを比較

まずは、専門家に依頼するケースと、すべて自分で行うケースとで、どのような違いがあるのかを表で分かりやすく比較してみましょう。

比較項目専門家に依頼する場合自分で行う場合
公証人への手数料約11,000円〜22,000円約11,000円〜22,000円
専門家への代行報酬約5万円〜15万円0円
書類作成の手間専門家がすべて代行自分で調べて作成
法的な確実性非常に高い抜け漏れのリスクあり
精神的・肉体的負担少ない非常に大きい

このように、専門家に依頼すると数万円から十数万円の報酬が発生しますが、その分、面倒な手続きや書類作成の負担を大幅に軽減でき、何より法的な安全性が担保されることがわかります。

専門家に依頼するメリット

ここでは、一定の費用をかけてでも専門家に手続きを依頼する具体的なメリットを深掘りして解説します。

死後事務委任契約は、ご自身が亡くなった後に初めて効力を発揮するものです。つまり、もし契約内容に不備があって希望通りの手続きが行われなかったとしても、その時にはすでにご自身で修正することができません。専門家に依頼することで、法的に有効で抜け漏れのない完璧な契約書を作成できます。また、公証役場との事前の打ち合わせや日時の予約などもすべて代行してくれるため、ご高齢の方でも体力的な負担を感じることなくスムーズに準備を進めることが可能です。

自分で手続きを行う場合のリスク

一方で、専門家への報酬を節約するためにご自身で手続きを進める場合、どのようなリスクや不安要素があるのかを十分に理解しておく必要があります。

最も大きなリスクは、契約内容の表現が曖昧になったり、法的な要件を正しく満たせていない可能性があることです。例えば、病院への支払いやデジタル遺品(スマートフォンやパソコンのデータ)の処分など、具体的な権限が細かく明記されていないと、いざという時に受任者が手続きを断られてしまうトラブルが発生します。結果として、遠方の親族や周囲の方に多大な迷惑をかけてしまう可能性があるため、確実性を求めるのであれば専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。

死後事務委任契約の預託金方式とその他の支払い方法

死後にかかる実費をどのように準備し、支払いをしてもらうかは、多くの方が悩まれるポイントです。ここでは、主流となっている預託金方式と、その他の資金準備の方法について解説します。

預託金方式の仕組み

契約を結ぶ段階で、将来必要となる葬儀代や手続き費用などのまとまったお金を受任者に前もって預けておく方法です。

預託金方式は、死後事務を任される側にとっても、費用が確実に確保されているため安心して各種手続きを進められるという大きなメリットがあります。預けたお金は専用の口座などで厳格に分別管理され、亡くなった後の実際の支払いにのみ充当されます。もし実費を支払った後に余ったお金があれば、相続人に返還されるのが一般的なルールです。預託金の金額は、どのようなお葬式にしたいか、お墓をどうするかによって大きく変わるため、事前にしっかりと見積もりを立てておくことが大切です。

遺産や保険金から支払う方式

まとまった現金を手元から離すことに抵抗がある場合や、預貯金に余裕がない場合、死後にご自身の財産の中から費用を捻出してもらう方法もあります。

生命保険の受取人を死後事務の受任者に設定しておき、その保険金から手続き費用を支払ってもらう方法や、遺言書を一緒に作成し、遺言執行者に遺産の中から死後事務の費用を支払う権限を与えておく方法などが存在します。

ただし、亡くなった直後は銀行口座が凍結されてお金がすぐに引き出せなくなるリスクもあるため、どの方法がご自身の状況に最も適しているか、専門家と慎重に相談しながら決定することが重要です。

死後事務委任契約の費用負担を抑えつつ安全に手続きを進める手順

死後事務委任契約を公正証書で作成する際、費用を無駄にせず、かつ安全に手続きを進めるための具体的な流れを解説します。

契約完了までの5つのステップ

手続きをスムーズに進め、納得のいく契約を結ぶためには、全体の流れをあらかじめ把握しておくことが大切です。一般的な手続きは、以下の5つのステップで進行します。

  • 委任する死後事務の内容をリストアップする
  • 専門家の無料相談を活用して見積もりをとる
  • 契約書の原案を作成し内容を調整する
  • 公証役場で公正証書を作成する
  • 預託金の預け入れや支払い方法を確定する

それぞれのステップでどのようなことを行うのか、詳しく見ていきましょう。

1. 委任する死後事務の内容をリストアップする

まずは、ご自身が亡くなった後に、誰に何をしてもらいたいのかを整理します。

友人や知人への訃報の連絡、役所への死亡届の提出、年金や健康保険の資格喪失手続き、公共料金やクレジットカードの解約、葬儀や納骨の希望など、考えられる項目を紙に書き出します。この希望リストが、専門家への報酬や預託金の金額を決める重要なベースとなります。すべてを任せる必要はなく、ご家族では対応が難しい部分や、特に不安な部分だけをピックアップして依頼することで、費用を適正に抑える工夫も可能です。

2. 専門家の無料相談を活用して見積もりをとる

委任したい内容が少しずつ見えてきたら、行政書士や司法書士などの専門家に相談し、具体的な費用の見積もりを出してもらいます。

多くの専門家事務所では、初回の相談を無料で受け付けています。この無料相談を利用してご自身の希望を率直に伝え、公証役場の手数料、専門家への報酬、預託金の目安などを算出してもらいましょう。一つの事務所だけでなく、複数の事務所から見積もりをとることで、ご自身のケースにおける適正な費用相場を正確に把握することができます。

3. 契約書の原案を作成し内容を調整する

依頼する専門家が決まったら、打ち合わせを重ねながら契約書のベースとなる原案を作成していきます。

ここからは専門家が主体となって、法的に問題がなく、第三者が見ても明確な文章を作成してくれます。完成した原案を確認し、ご自身の希望がしっかりと反映されているか、後から費用が追加で請求されるような曖昧な表現になっていないかを丁寧にチェックします。少しでも疑問に思うことがあれば遠慮なく質問し、完全に納得がいくまで専門家と調整を行いましょう。

4. 公証役場で公正証書を作成する

契約書の原案がしっかりと固まったら、いよいよ公証役場で正式な公正証書を作成します。

専門家が事前に公証人と打ち合わせを行い、作成日時を予約してくれます。当日は、ご自身と死後事務を受任する相手の二人が公証役場へ足を運び、公証人の前で契約内容を最終確認して署名と押印を行います。この手続きの日に、公証役場に対して法律で定められた約11,000円から22,000円ほどの実費を手数料として直接支払います。

5. 預託金の預け入れや支払い方法を確定する

公正証書が無事に完成したら、最後に死後事務にかかる実費の準備を行います。

契約内容に基づいて、預託金方式を選択したのであれば、指定された管理用の口座へお金を振り込みます。遺産から支払う方式や生命保険を活用する方式であれば、それに付随する手続きを完了させます。これで死後事務委任契約に関するすべての手続きが完了となり、将来の不安を確かな安心に変えることができます。

死後事務委任契約や公正証書の費用に関するよくある質問

相談者様からよく寄せられる、死後事務委任契約と公正証書の費用に関する疑問に詳しくお答えします。

預託金の相場はどれくらいですか

死後の手続きに必要となる実費である、預託金の具体的な金額感についてのご質問です。

預託金の金額は、どのようなご葬儀や納骨を希望されるかによって全く異なります。直葬と呼ばれる火葬のみのシンプルな見送りや、散骨などを選ばれる場合は30万円から50万円程度で収まることもあります。一方、ご友人を招いて一般的なお葬式を執り行い、立派なお墓に納骨し、さらにご自宅の遺品整理の量が多い場合には、100万円から200万円以上が必要になるケースも珍しくありません。ご自身の希望に合わせた、専門家による事前見積もりが不可欠です。

専門家への報酬はいつ支払うのですか

専門家に手続きの代行を依頼した場合の、費用を支払うタイミングについての疑問です。

事務所によって料金の支払い規定は異なりますが、一般的には契約が正式に完了し、公証役場で公正証書が出来上がったタイミングで一括して支払うケースが多いです。ただし、業務に着手する前に着手金として報酬の半額程度を先に支払い、すべて完了した後に残金を清算する事務所もあります。費用の支払い時期については、後々トラブルにならないよう、最初の無料相談の段階でしっかりと確認しておくことをおすすめします。

死後事務委任契約を公正証書で作成する費用のまとめ

死後事務委任契約を公正証書で作成する場合、公証人へ支払う実費(約1万円〜2万円)、専門家への代行報酬(約5万円〜15万円)、そして葬儀や片付け等に備える預託金(数十万円〜)の大きく3つの費用がかかります。

確実かつトラブルのない契約を結び、ご自身の希望を完全に叶えるためには、ご自身で無理をして手続きを進めるよりも、適正な費用をかけて専門家にサポートを依頼することが、最終的な安心とご家族への配慮につながると私たちは考えております。

ニコニコ終活は全国対応で、何度でも完全に無料でご相談いただけますので、費用の不安や契約内容に関する疑問がございましたら、ぜひお気軽に無料相談をご利用ください。

ニコニコ終活
終活・家族代行・身元保証相談アドバイザー
株式会社サルソニードが運営する、無料の終活・家族代行・身元保証をサポートするニコニコ終活です 。
終活で起きる悩み(家族への配慮、親族トラブル、相続相談、介護等)を網羅的にサポートしていきます。お気軽にご相談ください。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次